新築の家を購入する際に、建築工法や間取り、仕上材などについて詳しく調べる人は多いようですが、基礎工事については知らない人も少なくないのではないでしょうか。
一般的な基礎工事はベタ基礎と布基礎の2種類に大きく分かれており、それぞれに特徴があります。
今回はベタ基礎と布基礎の構造の違いと、基礎工事を選ぶ際のポイントについてお話しいたします。
建築における「基礎」は、建物と地盤の境目にある構造部分を指します。
ベタ基礎は、床全体と建物の壁に沿って立ち上がっている部分を鉄筋コンクリートで一体化する工法です。
一方、布基礎は建物の壁に沿って立ち上がっている部分のみをコンクリートで支える工法です。
一般的には、面全体で建物を支えるベタ基礎のほうが耐震性に優れているとされます。
しかし、建築基準法では布基礎を採用する場合の根入れ(地中に入るコンクリート部分)を深くすることが定められています。
雪深い地方などでは地面が凍って地面の圧力が上がるため、地面が凍らない深さまで基礎のある布基礎が好まれます。
また、現在の布基礎は昔の布基礎と比べてシロアリなどの害虫や湿気に強くなっています。
昔の布基礎はたいてい床下の地面がむき出しでしたが、現在は地面の上に防湿のためのシートやコンクリート(鉄筋なし)を打設しているためです。
一見するとベタ基礎のほうが強度面で優れているように感じられますが、実際の強度は鉄筋の太さや設置感覚によって変わります。
建築基準法では直径9㎜以上の鉄筋を30㎝以下のピッチで縦横に配置することを義務付けていますが、これはあくまで最低限の配置感覚です。
素人目では違いや良し悪しを判断しにくい基礎工事は悪質なハウスメーカーなどに手抜きされやすく、注意したいポイントのひとつです。
費用面では、鉄筋を使わずコンクリートの使用量が少ない布基礎のほうがやや安くなります。
とは言え手間や工程はベタ基礎とそれほど変わらないため、圧倒的な価格差はないようです。
建設開始前の建売住宅を購入した場合は基礎工事の工法を変更できますが、割高になることが多いため注意しましょう。
ベタ基礎と布基礎のどちらが適しているかは地面の状態や環境によって変わるため、一概にどちらが優れているとは断言できません。
基礎工法を選ぶ場合は、それぞれの違いやメリット・デメリットなどをよく理解して選ぶことがポイントです。
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