インスペクション(inspection)は英語で「調査」「検査」を意味しますが、近年ホームインスペクション(住宅診断)というフレーズをよく見聞きします。
新築住宅や中古住宅を購入するとき、第三者によってホームインスペクションがおこなわれます。
安心してマイホームを購入するために、ホームインスペクションの概要や流れなどをチェックしておきましょう。
日本では、「20年も経つと建物価値は失われる」「古い家を手放したくても、売れるのは土地だけ」とよく言われます。
古い戸建て住宅を売るときは、「古家付き土地」として土地を重視しながら売買されることが少なくありません。
しかし近年は建築資材の質や建築技術が向上し、また耐震性も強化されたため、年月の経った建物にも適正な価値がつけられるようになりました。
そこで登場するのが、ホームインスペクションです。
自分で家を建てる場合は、完成後見えなくなる基盤・構造・建材などについて事前に説明を受けることが多いでしょう。
しかし建売住宅や中古住宅を購入する場合は、住宅の欠陥などに関する専門知識が必要です。
また、リフォーム・リノベーション工事においてもホームインスペクションが大きな助けになるでしょう。
<ホームインスペクションの流れ>
基本的に、ホームインスペクションは目視による診断がメインです。
まず基礎・屋根・外壁・内壁・屋根裏・床下などをチェックし、劣化の有無や程度を診断します。
また、壁のひび・水跡や虫食いの形跡などもチェックします。
耐震強度や部材の強度なども細かく確認しますが、この工程にはさほど時間がかからないようです。
検査の所要時間は、約30坪で2~3時間くらいが目安です。
診断が終わったら、問題の有無や機械による詳細な検査の必要性などについて依頼者に報告されます。
ホームインスペクションをおこなう最大のメリットは、売主と買主の双方が得られる安心感です。
「住んでからでないと良さがわからない」という買主の場合、コスト削減のために中古住宅を購入したのに修繕費が高額になってしまう恐れがあります。
また、なんらかのアレルギーを持っている場合はシックハウス対策として材料を知ることも重要です。
通常ホームインスペクションをおこなう場合は買主側が費用を負担しますが、住宅建物に付加価値をつけるために売主側が実施することもあります。
建物に付加価値がつくと、「古家付き土地」を売るより高い利益が見込める場合も少なくありません。
買い手がすでに何件かの検査にコストを費やしている場合などは、診断書の有無が決断を左右するかもしれません。
検査の結果なんらかの問題点が見つかった場合も、問題点を承知のうえで購入してもらってトラブルのリスクを下げられることがメリットとなります。
<インスペクション利用による注意点>
購入予定者がホームインスペクションを利用する場合は、家主の許可が必要です。
検査を依頼している間に別の人がその住宅を購入する可能性もあるため、本当に気に入った住宅があれば仮押さえなどの手順を踏むとよいでしょう。
購入につながらなくても検査費用はかかるので、何件もおこなうのは難しいでしょう。
不動産会社が「ホームインスペクション実施済み」として販売している住宅をあらためて検査することも可能ですが、その場合は不動産会社の実施結果に近い診断結果になる可能性があります。
中古住宅の価値を見直すため2016年に宅建業法が改正され、住宅などの売買においてホームインスペクションの説明が義務化されました。
着実に不動産売買を進めるため、ホームインスペクションについてもじっくり考慮したいですね。
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